2015年9月7日、我がすがわら泌尿器科・内科は綱島の地で産声を上げ、本日をもって5周年を迎えることとなりました。これもひとえに、来院してくださった患者さんと支えてくれたスタッフのお陰です。
1997年医師国家試験に合格して、4歳の頃から目指した医師という職業に実際に就くことになってから、今年で23年になりました。24時間365日ポケベル持参の毎日の生活、手術に明け暮れた勤務医時代、あこがれの救命救急に身を置いた1年。そして、在宅医療を学んで、満を持しての独立開業という人生最大の決断。開業後は、あっという間の息つく間もない、100m走の5年間でした。2015年9月7日開院初日は、岩手の両親も駆けつけてくれ、両親も患者として迎えて、16名の患者さんを診させていただきました。それから、数えること今年2020年9月1日の時点で診察券番号1万3000番を記録するまでになりました。
医師は患者さんを救う立場でありながら、私自身、この5年間診療させていただき思うことは、自分を頼って来院してくれる患者さんによって、日々成長させてもらい、そしてまた新たに来院される患者さんへ還元することができている、医師である自分自身こそ、患者さんに救われているのだと実感しています。泌尿器科専門医として、泌尿器科患者さんをメインに診ていた勤務医時代より、独立開業してからの5年間の方が、明らかに診察した患者数はケタ違いに多く、泌尿器科以外の広い疾患を診させていただく機会に恵まれ、泌尿器科プラスαの段違いの臨床力が付いたと自信を持って誇れるレベルに達しました。『信頼なきところに実績なし。』いや、『実績なきところに信頼なし。』か。まさに、すがわら泌尿器科・内科5周年の歴史において、1万3000人超の患者さんを私一人で診させていただいた実績は、多くの患者さんの信頼に基づく結果であると、自負しております。
最近は、患者さん数が多くなり、冬場やお盆休みのしわ寄せが来た時などは、連日100人を越える患者さんを診察する事も珍しくなくなり、待ち時間が長くなったせいで、クレームを拝聴する機会が多々在りました事を深くお詫びいたします。開院当初から、「高い医療レベルの質を落とさずに、待ち時間のないクリニックを目指す。」という、相反する究極のテーマとの戦いの中で、暗中模索しながらも、あえて予約制を導入し、毎朝クリニックのカギを誰よりも早く開けて乗り込み、その日に来院される患者さんの予習をして、カルテ作りをし、臨戦態勢で診察時間の短縮に取り組んで参りました。しかしながら、日々努力し、もがいた結果、一人ひとりの患者さんと斜に構えず、正対して、見落としの無い、全身全霊をかけた診療を心掛けていると、どんなに頑張っても、待ち時間の短縮には限界があることも悟りました。真っ当な医療を提供するとなると、自ずと時間は必要になります。ましてや、激務で何役もこなす病院勤務医時代にありがちな、機械的に説明するのではなく、人間対人間の熱い外来診療となると、待ち時間の無い診療は不可能であるとの結論に至りつつ、患者さんが求めている医療とはいったい何なのか?自分にできる最善の策は何なのか?自問自答の日々は続きます。
自転車操業のシステマティックな診療ではなく、診療終了後には、『ここのクリニックに来てよかった。一つ学んで帰ることができた。待ち時間は長かったけど、納得できた。前向きになれてクリニックを後にできる。』そう思っていただける場所を目指して、日々精進していく決意であります。万人に受けるクリニックは皆無に等しいと思われますが、気持ちの通った、感情移入を第一に、初療の重要性を重視した、診断学のレベルの高さをモットーとしたすがわら泌尿器科・内科の目指す医療の在り方を、今後も永続的に実践して参りたいと思います。
私自身が、実年齢よりも10年若い肉体と健康を維持して、医療内容も常に新鮮なレベルをキープし、来院してくださる方々を元気にして帰してあげる診療を今後とも、提供して行きたいと固く決意しております。皆さんが年齢を重ねるごとに、紅葉のように移り行く人生を実り多き充実したものにしていただけるように、我がクリニックも5年、10年、20年と色あせることなく、活気あるクリニックを目指して、日々努力し、前進あるのみです!
我がすがわら泌尿器科・内科を、今後とも応援よろしくお願いいたします!!